ソフトウェア開発の各段階のうち、一定期間に利用される要員は、開発段階でもっとも多くなるのが一般的である。
例えば、各段階の人数が把握されている「一般会計」をみると、設計段階の開発段階への移行にともない、プロジェクトに参加する要員は、6名から12名へと増えている。
事例プロジェクトにおいて、開発段階を中心に外注化が行なわれたことは、工程の進展に応じた要員数の弾力的な調整を容易にしている。
まとめると、外注化は、社員を利用して工程をすすめる場合と比べ、作業量当たりのコストを抑制するとともに、工程の進展に応じた弾力的な人材の投入を容易にする。
そこでPMやPLは、外注化によるコスト削減の幅が大きく、また一定期間に多くの要員を必要とする、開発段階の工程を中心に外注化を行なうことで、プロジェクトにおけるコストの抑制をはかっている。
以上では、社員を利用することと比べた外注化の相対的なメリットに着目するかたちで、外注化を行なう工程の範囲やその規模を選択する経営の判断について分析してきた。
外注化は、第1に、自社の社員のもつ技能の制約をこえて、顧客企業のニーズに応じた高品質のソフトウェア開発を可能にする。
第2に、作業量当たりのコストの抑制や、工程の進展に応じた弾力的な人材の投入を容易にし、プロジェクトにかけるコストの抑制に貢献する。
PMやPLは、これらのメリットの実現をはかるため、外注化を行なっている。
とはいえ、事例において、プロジェクトの仕事全てが外注化されたわけではない。
「一般会計」の設計段階では、社員が主な要員として工程をすすめている。
また、「一般会計」と「資産管理」の両グループにおいて、GLやSGLのポジションには、かならず社員が配置されている。
このような経営の選択は、社員の利用あるいは、プロジェクト管理者としての社員の役割が、ソフトウェアの品質や納期を守ることに大きく貢献するとの、PMとPLの判断にもとづく。
以下では、この点について分析してみたい。
PMやPLが、スケジュールに応じて高品質のソフトウェアの開発を確実にすすめるには、工程に参加する各スタッフが、それぞれ各自の担当する仕事に必要な技能を確実にもつことが重要である。
必要とされる技能は、仕事に応じて多様である。
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